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2012/03/16

経営学×デザイン思考 ~経営学としてのデザイン思考~



「経営学を学んでいる学生からデザイン思考に興味を持ったという意見が寄せられて・・・・ 」「デザイン思考って経営学のアレでしょ??」
と言う言葉を以前某デザイン会社の人から伺った。

 
デザイン思考が経営学?   

・・・・・・・正直、耳を疑った。


以前結局デザイン思考ってなに!? 〜もう一度考えなおしてみる〜の中で書いたように自分はデザイン思考とは「考え方」であって経営学なんかじゃない!と考えていたため、何をもってそのように言っているのか、調べてみることにした。

「デザイン思考」は経営・ビジネスを変えるかの中では
アート・デザインをバックグランドにした人間たちがマネジメント層に進出してくることで、ビジネス・経営は新しい展開をみせるだろうし、現況の偏った流れを修正できる可能性も出てくる
今後、アートやデザインの感覚・能力を持った者こそがビジネス現場で重要な役割を演じると主張する
 の様に書かれている。

他の記事でも結構、「アートやデザインの感覚、能力を使って・・・」と書かれている。ただ本当にIDEOが言いたかったデザイン思考はそうなのだろうか?そもそもアートやデザインの感覚、とはなんなのか??

アートやデザインの感覚
 個人的には上記のような書き方には反対だ。アートはどうかわからないが、デザインのデザインたる所以は、「ユーザ」の理解にあるからだ、と考えるからである。

どんなユーザが居るのか、ユーザが何を求めているのか、ユーザがどのような行動をとっているのか、ユーザがどのようにモノやサービスを使うのか。そしてそこからどんなインサイトを得られるか?
それをデザインの感覚、と呼ぶのなら賛成だ。しかしここで言うデザインの感覚とは狭義の、いわゆるかっこよさであったりセンス的なものに見えてきてしまうから反対なのである。

経営学×デザイン思考のルーツ
ただ・・・一番最初にだれがデザイン思考を経営学と言ったのかは分からないけども、あながちルーツは理解できなくもない。それを文面通りに捉える人が多すぎて少しデザインバブルが起きているように感じなくも無いけども・・・

以前デザイン思考に興味を持っている某研究所の方と話した時にそのヒントがもらえた。

というのも、「企業」という単位で人を動かす時に、
「ユーザ中心に物事を考えて、 ユーザのニーズをインタビューや観察などから把握して、プロトタイプをたくさん作ってテストして、様々なバックグラウンドを持つ人で構成されたチームで、という方針で今後進める!!」などと言っても誰も付いてこないのに対し、


「デザイン思考」という経営方針にしたがって今後会社を動かしていく。この方針に従った会社にはこのような例があり、このような実績をあげている。よってこの会社でもこれを取り入れる。

と言えば企業単位で動いて行きやすい。それが何かはもちろんもっと調べなくてはいけないが、その言葉があるだけで、その経営学上の理論があるだけで、企業の動かしやすさというのは変わってくる。そういった意味で、デザイン思考は経営学でもありうる。とは考えられるのかな、とか考えていました。

経営学、というものの定義も個人的に曖昧ではあるのですが・・・・
狭義には、組織体の効率的・効果的な運営のための長期的視野に立った理論の構築を目的とする学問
とwikiにあるので、こう考えても良いのかなぁ・・・と考えてしまいました。

デザイン思考はこうである!というものは無いと思うんです。ただそれに含まれる要素の中で、経営学として使えるものもある、そんな感じでしょうか。

また本当に毎回偉そうに記事を書いて何様だって感じなのですが、個人として、こう考えています。
(この記事は [KNLog: Design Thinkingなどの話] の中の1記事です)

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