社会的プロブレムと個人的プロブレム〜デザインは人のニーズを満たして然るべき〜
という記事を書いた。
これはプロジェクトを進める段階で発見される「プロブレム」には2種類あって、それは
- 「社会的プロブレム」: 社会や環境のつくり上げた問題。地球温暖化などがその一例
- 「個人的プロブレム」: 個人が不便に感じる問題点、朝起きるのが辛い、などがその一例
ただもう一つ、プロジェクトを考える上で大事なプロブレムがあることに先日気がついた
「会社側プロブレム」 である。
それは何か?
一種の「会社の要望」の様な物。
例えばそのプロジェクトが会社から持ち出されたものであれば、会社的にこうしたい、こうであると嬉しい、というものはあるはず。考え方としては社会的プロブレム、と多少かぶる部分もあるかもしれないけど敢えて切り離して考えたほうが分かりやすいと思った。
例えば・・・レストランの顧客のエクスペリエンスを改善しよう、となったとする。
そこで問題を頑張って探す。
その際に例えば
「長蛇の列が出来る」
「ご飯にありつくまでに時間がかかる」
「込んでいる」
というところを問題点として発見したとしよう。
そして例えば長蛇の列が出来てしまう、という所に焦点を当てたとする。
なんでそれが問題?と考えたりした際に、ユーザーを観察して得た問題であるにも関わらずそれが
「長蛇の列が出来るとそれを見てお客様が来なくなり、店側は利益を損ねてしまう」
という様な論点に移ってしまうのはありがちな経過である。
もちろんこれも、「プロブレム」であり間違いだとは言わない。
ただこの極端な例でおそらく気付かれた通り「店側の利益」など客にとってはしったこっちゃない。正解はないけど、自分であればもう少しこれを「個人的プロブレム」まで掘り下げることに魅力を感じる
「長蛇の列」が出来る「原因」はなにか、それがどうエクスペリエンスに影響を与えているか?
そもそもなぜ「長蛇の列」が出来るとユーザーのエクスペリエンスは下がるのか?列をなくす事を考える事でなくその困っている事を解消すれば良いのではないか?逆にラーメン屋でまっているとわくわくする事があるのはなぜか・・・など・・・
世の中に出ている商品には、会社が「会社側プロブレム」のみを考えて商品を作ってしまう事が多い。「これが売れればうちの会社は・・・」の様に・・・
この記事ではgoogle+ がそうである、というような事も書いてある。
他の例では、「広告を見るためのアプリ」などもそうである。バス停とかに、暇だったらこれダウンロードしたらいろんな広告見れるよ、的な広告があるらしい。。。そりゃ・・・広告見てくれたらうれしいけど、それをダウンロードして使う人って居る?的な感じになってしまうだろう。
どんな種類のプロジェクトであれ、議論を始めるきっかけとなる足場を探す事は必要であり、これ無しにプロジェクトは進められない。そしてどんな種類の「プロブレム」も足場にはなりうる。ただそこから深く考えていこうというときにその問題をどうとらえるか、それを如何にユーザー側から見た「個人的プロブレム」に落とし込めるか、それがデザインプロジェクトにとっては鍵になってくるのである。
(この記事は [KNLog: ME310 を通じて自分なりのまとめ] の中の1記事です)
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